No. 46 (June 6, 2026) 霜降り肉を食べると胃がもたれる、それ危険です
- hiroizumidc
- 6月6日
- 読了時間: 4分
実は、「老化が思った以上に進んでいるサイン」の一つに、消化力の低下があります。
どういうことか説明しましょう。
以前は大好きだったジューシーな霜降りステーキや鶏肉、豚肉、卵などのタンパク質中心の食事が、いつの間にか体に合わなくなってしまう方がいます。
食後に満足感を得るどころか、胃もたれ、膨満感、胸やけ、ゲップ、あるいは胃の中に食べ物が長時間残っているような重たい感覚を感じるようになります。
中には脂っこいものを少し食べただけで、すぐにゲップが出始める方もいます。
その一方で、パン、パスタ、ご飯、麺類などの炭水化物は比較的問題なく食べられることが多いのです。
これには理由があります。
タンパク質や脂質は、炭水化物に比べて消化に多くの力を必要とします。
十分な胃酸、消化酵素、胆汁、そして自律神経の適切な働きがあって初めて効率よく消化できます。
消化機能が低下し始めると、まず最初に消化しづらくなるのがタンパク質や脂質なのです。
その結果、多くの方は無意識のうちにこれらの食品を避けるようになります。
「食べると調子が悪くなるから」です。
中にはベジタリアンになる方もいます。
もちろんそれが意図的な栄養戦略であれば問題ありません。しかし実際には、「消化できなくなったから食べなくなった」というケースも少なくありません。
ここで問題になるのは、私たちの体が主にタンパク質と脂質から作られているという事実です。
筋肉、腱、靭帯、酵素、ホルモン、神経伝達物質、細胞膜、そして脳の大部分も、タンパク質や脂肪酸を材料として作られています。
つまり、体を修復し、維持し、再生するためには、これらの栄養素が欠かせないのです。
タンパク質や良質な脂質の摂取量が減ると、その影響はすぐには現れません。
しかし時間をかけて、アミノ酸不足や必須脂肪酸不足、さらには脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の不足などが少しずつ進行していきます。
一方で、消化しやすい炭水化物への依存度は高くなります。
その結果、血糖値の不安定さ、エネルギーの低下、食欲の乱れなど、別の問題が生じることもあります。
さらに厄介なのは、不快な症状を抑えるために制酸剤や胃酸分泌抑制薬を使う方が少なくないことです。
前回のメールでもお話ししましたが、これらの薬は症状を一時的に和らげることはあっても、消化力低下という根本的な問題を解決するわけではありません。
むしろ長期的には、栄養素の消化吸収能力をさらに低下させる可能性があります。
では、どうすればよいのでしょうか?
私の答えはいつも同じです。
まずは自律神経を整えること。
質の良い睡眠を確保すること。
慢性的なストレスを減らすこと。
適度に体を動かすこと。
消化は単なる胃腸の問題ではなく、体全体の状態を反映しているからです。
その上で、私が臨床でよく活用しているのが消化酵素です。
消化酵素は、タンパク質や脂質、炭水化物の分解をサポートし、栄養素の吸収を助けてくれます。
その結果、胃もたれや膨満感、消化不良などの症状が軽減されることも少なくありません。
私はよく、消化酵素を「老眼鏡」に例えます。
年齢とともに視力が変化したとしても、老眼鏡を使うことで快適に読書を続けることができます。
消化酵素も同じです。
20代の頃の消化力を完全に取り戻すことは難しいかもしれませんが、不足した部分を補いながら必要な栄養をしっかり体内に取り込む手助けをしてくれます。
年齢とともに消化機能が多少低下することは自然なことです。
しかし、それを理由に消化不良を当たり前のこととして受け入れる必要はありません。
適切な戦略と日々のケアによって、多くの方は何年にもわたり良好な消化機能を維持することができます。
私たちは単に「食べたもの」でできているのではありません。
私たちは、
「食べたものを消化し、吸収したもの」
によって作られているのです。





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