No. 42 (January 20, 2026) 胃腸の不調を感じている人が増えている、その理由と対策
- hiroizumidc
- 2月18日
- 読了時間: 4分
なぜ今、胃腸の不調を感じる人が増えているのか
ここ数年、逆流性食道炎や、お腹の張り、ガス、下痢や便秘を繰り返すなどといった、胃腸の不調を訴える方がとても増えています。これは、特定の体質の人だけの問題ではなく、今の社会環境の中で多くの人に起きている、ある意味では自然な反応とも言えます。
特にコロナ以降、生活リズムや働き方、食事の内容、人との関わり方などが、コロナ前と比べて大きく変わりました。リモートワークが以前よりも可能になったことで、活動量が減り、画面を見る時間が増え、人との接触も少なくなり、気づかないうちに心身が常に緊張した状態で過ごしている方も少なくありません。こうした変化は、まず真っ先に「腸」に影響します。
腸は、ストレスと生活リズムの影響を強く受ける
腸は、食べたものを処理するだけの臓器ではありません。自律神経や免疫システム、ホルモン分泌と密接につながっており、心身の状態をとても正直に反映します。
抗生物質の使用、過剰な除菌、保存がきく食品の増加なども、腸内環境に影響を与えますが、それと同じくらい大きいのが「生活の緊張状態」です。忙しさや不安、情報過多が続くと、体は常にアクセルを踏んだままの状態になり、腸が本来必要とする「休んで整える時間」が取れなくなってしまいます。
生活の大きな変化の後に起こりやすい体調の変化
このニュースレターを受け取ってくださっている方の中には、かつて海外に住み、日本に帰国された方も多くいらっしゃいます。言うまでも無く、海外生活と日本での生活は、食事内容、食事時間、社会的なリズム、気候、ストレスの種類など、様々なことがが大きく異なるわけですが、帰国後しばらくしてから、胃腸の不調、疲れやすさ、眠りの質の低下などを感じ始める方は少なくありません。
これは、体が環境に適応しようと体が頑張っているけれど、その変化に体がついて行っていないことを示すサインです。体が変化に慣れ、生活が整うにつれて回復に向かうことが多いですが、そのサインを無視したまま忙しさが重なると、不調が慢性化してしまいます。
刺激で乗り切る生活は、回復を遠ざけてしまうことがある
朝はコーヒーや甘いもので無理矢理体を起こし、日中は眠気や疲労感を抱えながらも、なんとかカフェインやエナジードリンクでなんとか過ごし、夜はその高ぶった神経をアルコールで鎮める。こうした生活は、一時的には楽に感じるかもしれませんが、腸や自律神経が本来の働きを取り戻すプロセスを妨げてしまう場合があります。
体は疲れているのに、頭や神経だけが休まらない状態が続くと、腸は消化・吸収・修復に十分なエネルギーを回せなくなってしまいます。
腸を整える朝食は、特別なことではない
腸を整えるために、難しいことや完璧な食事を目指す必要はありません。大切なのは、「体に安心感を与える時間と習慣」を増やすことです。
たとえば、伝統的な出汁から作った具沢山の味噌汁と焼き魚に、少量のぬか漬けを添えたような朝食は、腸にとってとても穏やかな刺激になります。味噌汁に含まれるミネラルや塩分は、朝の電解質バランスを整え、体を内側からゆっくり目覚めさせてくれます。焼き魚などの良質なたんぱく質は、血糖値の急激な変動を抑え、一日を通して安定したエネルギーの供給へとつながります。こうした食事は、体と神経を落ち着かせ、消化のスイッチを自然に入れてくれます。
それに対し、コーヒーとパンのみ、といったような朝食は、腸に負担をかけるだけでなく、血糖値を激しく上げ、その瞬間は元気になったような気がするかもしれませんが、しばらくすると一気に体がだるくなります。そこで再びカフェインを摂ることでなんとか体を奮い立たせ、エネルギーを維持し、それが切れる頃にまたカフェインや甘いもの…という悪循環が始まってしまいます。
夜の過ごし方も、腸の回復に影響する
夜は、一日頑張って活動してきた体を回復モードに切り替える大切な時間です。照明を少し落とし、刺激の強い情報から距離を置くだけでも、自律神経は落ち着きやすくなります。その間に、腸は粘膜の修復や調整を行うことができます。
すべてを完璧に変える必要はありません。「少しだけ意識する」ことが、十分な一歩になります。
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現在私たちはフロリダを拠点にしていますが、日本にお住まいの方からのリモートでのご相談にも数多く対応しています。かつて海外にいらっしゃり、当時クリニックに通ってくださっていた方が、帰国後に体調の変化を感じておられるのであれば、お気軽にお問い合わせください。悩んでおられる解決の糸口をみつけるお手伝いができれば幸いです。





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