No. 41 (December 15, 2025) 冬に備える免疫の土台作りービタミンDと生活習慣の力
- hiroizumidc
- 2月18日
- 読了時間: 4分
今年も本格的な冬の季節がやってきましたね。日本ではインフルエンザが大流行しているというニュースを耳にします。そもそも冬は、気温の低下や空気の乾燥などの要因で、免疫のバランスが揺らぎやすい季節です。しかし、ただ流行に身を任せるのではなく、自ら体を整えて対策するという選択肢があります。我が家ではここ1年ほど、子供達がほとんど風邪をひかず、学校を病欠することも全くなく過ごせていますが、その背景にはビタミンDのサプリメントでの補給と、できる限り生活習慣を崩さないように心がける地道な努力の積み重ねがあったと感じています。
冬になると日照は弱まり、皮膚でのビタミンD合成は急激に減少します。ビタミンDは骨の栄養というイメージが強いですが、実は免疫細胞の働きを助け、ウイルスへの初動反応を強化し、炎症の暴走を抑えるTreg細胞の調整にも関わる「免疫の指揮者」のような存在です。太陽光からビタミンDを充分に得ることが難しい季節は、サプリメントで不足を補うことで、防衛力の落ち込みを防ぐことができます。
自分には関係ないと思っているかもしれませんが、実は日本人の大半はビタミンDが危険なレベルで不足していることをご存じですか?特に女性は、美白志向や紫外線対策から日光を避ける傾向があり、統計的にも血中ビタミンD濃度が低い人が非常に多いことが報告されています。紫外線を完全に遮断する生活は、肌を守っているようでいて、実は免疫や骨、心の安定を支える大切な栄養を奪っている可能性があります。さらに、冬だけでなく一年中意識しなければ、自己免疫疾患や癌などのリスクを背負うことになることもぜひ知っていただきたいです。
フロリダは半袖で過ごせる期間が大変長く、しかも我が家の子供達は一年を通して外で活動することが多いので、ビタミンDに関しては問題ないだろうと思っていました。しかし、年末年始に体調を崩す年が続いたので、日が短くなり長袖を着る機会が出てくる秋頃から、サプリメントでビタミンDを摂らせることを試してみたところ、それまでよりも更に風邪をひく頻度が少なくなりました。
どのサプリメントに関しても言えることですが、なんでもかんでもただ体に入れれば100%身に付くわけでは決してなく、体が吸収し利用することができる形で摂ることが重要です。ビタミンDをサプリで摂る場合は、D2ではなくD3が液状になったものが理想的で、更に言えば乳化された(emulsified)ものが吸収率も利用率もベストです。摂取量は上限4000がIU(100mcg)とされていますが、冬場であればそれ位は必要だと思います。過剰摂取が気になる方であれば、血液検査で25-Hydroxy Vitamin D3というマーカーを調べることをお勧めします。アメリカでは、ビタミンDの値を検査することは日常的に行われるようになっています。
一方で、ビタミンDさえとっていれば安心というわけではありません。生活リズムが乱れれば、どれほどビタミンDを摂っても、健全な免疫を維持することはできません。そのために私達が大切にしているのは、免疫を弱らせない環境をキープすることです。特に気をつけているのは、砂糖の摂取です。過剰な糖は白血球の働きを鈍らせ、細菌やウイルスに対する反応を遅らせます。甘いものを完全に禁止するのではなく、楽しむ日を決め、けじめをもって量を加減することを心がけています。
それ以外には、週末に友人家族と野外キャンプしたり、公園で散歩など、屋外で活動することを積極的にしています。太陽光を浴び、身体を動かすことで、概日リズムが整い、夜もぐっすり寝ることができます。細菌やウィルスをやっつけるNK細胞は、ぐっすり寝ている時に一番活発に働きます。ちなみに我が家では子供がゲームに費やす時間はほぼ皆無、というかゲーム機は家にありません。
さらに、フロリダに引っ越して気づいたことですが、多様な人と触れ合うことも、健全な免疫を構築する大きな要因ですね。Dr. Hiroはフロリダに引っ越してきてから、完全オンライン診療になったため、対面で患者さんに会うことがなくなり、人と接触する機会が激減しました。そのせいか、最初の数年は年末に家族とディズニーワールドなどの人混みに行くと、すぐに風邪のような症状が出るようになってしまったのです。そのことに気づいて、去年からフィットネスジムに毎日のように通い、多くの不特定多数の人と同じ空間を共有するようになり、人混みに行くたびに体調が崩れることはなくなりました。
免疫を健全な状態に保つということは、微妙なバランスが要求されることであると再確認させられています。
さて今年もあとわずかになりましたが、皆さんにとって2025年はいかがでしたか?2026年も皆さんにとって素晴らしい年となりますように、フロリダからお祈りしています。





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