私達が住む米国フロリダ州では、長かった夏休みも遂に終わり、今週から学校が再開しました。毎年のことですが、和泉家の母子にとって夏休みは決してゆっくりのんびり過ごすものではなく、今年も夏休みにしかできないことをするために毎日忙しく駆け回り、100%フロリダの夏を満喫しました。しかし、最高気温が32~34度の中を連日外出することは、本気で体調管理に取り組むことなしには可能なことではありません。私達がこの夏をパワフルに過ごすことができたのは、そのために必要な鉄則を知っているからです。今回のニュースレターでは、私達が実践したその「夏を元気に乗り切るための鉄則」をシェアしたいと思います。日本ではまだまだ暑い日が続くと思うので、参考にしていただければ幸いです。
☆熱中症や脱水症を防ぐために、水分や電解質の補給が大切であるということは巷でもよく言われますが、まず体が水分を保持するために必要な栄養素は、タンパク質です。タンパク質は細胞内に水分を留める役割を果たすので、タンパク質が不足すると脱水症状を起こしやすくなります。また、体の体温調節にはたくさんのあぶらが使われます。なので、夏の暑い時期には普段よりしっかりとタンパク質とあぶらを摂らなければなりません。しかしいくらタンパク質とあぶらをたくさん摂っても消化吸収がうまく行かなければ意味がないので、食事と一緒に消化酵素サプリメントを摂ることもお勧めします。
☆脱水症を防ぐためには、ただ単に水分を体に入れるだけではなく、体からの水分の排泄を促す食べ物や飲み物を控えることも重要です。アルコールや、コーヒー、紅茶、緑茶、ソーダ類、チョコレートなどに含まれるカフェインには利尿作用があるため、無駄に水分を体外へと出してしまいます。また、血糖値を激しくアップダウンさせる物も副腎を疲弊させ、塩分と水分の保持を困難にしてしまいます。夏と言えばそうめん、アイス、ジュース、ビールと血糖値を激しく上げてしまうものが多いですが、そういったものを時々楽しめるだけの余裕を体に持たせておくためにも、夏の間は普段以上に糖質中心の食事や甘い物は極力控えるようにすることが望ましいのです。普段から体がむくみやすい方(タンパク質不足は浮腫の原因になります)や、トイレが近い方は、人一倍脱水症にならないように気を配らなければなりません。
☆汗をかくと水分と共に電解質が失われてしまうので、暑い時期は良質の塩をしっかり摂り、またミネラルを多く含む野菜をたくさん食べる必要があります。果物も良いですが、糖質の摂り過ぎに注意しながら控えめに摂りましょう。夏は日が長く自律神経が交感神経優位になりやすいので、体が緊張状態になりがちです。交感神経が優位になった状態が慢性的に続くと色々な不調へと発展して行ってしまいます。野菜はアルカリ性ミネラルを多く含み、神経を落ち着かせる働きがあるので、夏場は特に意識してたくさん野菜を食べましょう。夏の野菜にはアルカリ性ミネラルを特に多く含むものが多いという事実も興味深い所です。
☆最後に、基本中の基本ですが、睡眠をしっかりとることもとても大切です。十分な睡眠なしには体は正常に機能できませんし、修復も不完全なままになってしまいます。しっかり睡眠をとることで、日中コーヒーなどのカフェイン飲料を飲む必要がなくなれば、それらの利尿作用によって無駄に水分を排泄してしまうといったことも避けることができます。睡眠は血糖値の安定と自律神経のバランスに大きく影響を受けるので、タンパク質とあぶらをしっかり摂ることや、野菜をたくさん食べることも睡眠の質を上げることに貢献します。
どれも基本的なことですが、我が家がこの夏気を付けたのはこのようなことでした。朝は必ずタンパク質をあぶらと野菜をしっかり摂り、ランチはお弁当を朝作って持って出かけました。一日ずっと外出した日には外食したこともありましたが、旅行中以外は外食は一日に一回のみに留めるように努力しました。朝は普段学校がある時よりも早起きした日も多かったので、夜はなるべく子供達は早く寝かせ、それでも睡眠が足りない時には車の移動中に昼寝させたりもしました。カフェインやアルコールも極力避け、まるでアスリートのように体調に気を配る日々でしたが、おかげで夏バテすることもなく、元気に夏休みを過ごすことができました。
しかし、実は真夏のフロリダよりも、真夏の日本の方が暑いのです。いくら普段から熱中症/脱水症になりにくい体づくりに励んでいたとしても、日本の真夏に長時間を屋外で過ごすことは体への相当な負担になると思います。なので真夏はできる限り涼しくして過ごすにこしたことはありません。しかし、どうしても汗をたくさんかくことが避けられないような場合には、市販のスポーツドリンクなどは糖分が過剰に入っていることが多いので、水500mlに対し、塩小さじ1/4~1/3、メープルシロップもしくは黒砂糖大さじ1(もしくはもっと少なくてもOK)、レモン汁大さじ1を混ぜた自家製スポーツドリンクを作り持参することをお勧めします。
皆さんも夏バテしない体を作り、残りの夏を思いっきり楽しんでください!
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